今年の立春

豆知識

立春とは?

立春とは、二十四節気(にじゅうしせっき)において、春の始まりであり、1年の始まりとされる日です。節分の翌日です。

一年は二十四節気の「立春」から始まり「大寒」で終わります。

「春の気たつを以て也」

という言葉が江戸時代に発行された暦便覧(こよみびんらん)にあります。冬至と春分のちょうど半分にあたる立春は、春らしさを感じる最初の日ということです。

二十四節気は紀元前の中国で生まれた、太陽の動きに基づいたこよみです。1年を4つの季節に分け、さらにそれぞれの季節を6つに分割しています。
4×6=24なので、二十四節気…ということですね。

四季の最初が、立春、立夏、立秋、立冬。この4つは「四立(しりゅう)」と呼ばれています。

四立の前日が「節分」。節分って、本来は1年に4回あるんですね。
その中で、1年の終わりであり、大みそかともいえる立春の前日が、今も豆まきなど節分の行事を行う大事な日として残っています。

今年の立春はいつ?

現代の日本では、国立天文台の観測によって、「太陽黄経が315度になった瞬間が属する日」を立春としています。

2022年~2026年の立春は以下の通りです。
・2022年 2月4日
・2023年 2月4日
・2024年 2月4日
・2025年 2月3日
・2026年 2月4日

春分の日との違い

春分は、昼と夜の長さがほぼ同じ日。だいたい3月23日ごろです。地方によっては桜などもほころび始め、春たけなわというイメージですね。

二十四節気の算出の基準となるのが、日時計で観察しやすかった、夏至、冬至、春分、秋分の4つの日。この4つを「四至(しし)」と呼びます。

この4つの日のちょうど中間点が「四立」。立春は、冬至と春分の中間点です。

太陽の動きだけから算出されたこよみなので、実際の地球上で暑いか寒いか…というのは、あまり考慮されていません。日本において2月初旬は1年で最も寒いころですが、それでも「立春」。でも冬至よりぐっと日が長くなっていることを、そろそろ体感できる時期です。

立春の行事

立春大吉

禅宗を中心としたお寺では「立春大吉」とかかれたお札を、家の入口に貼る風習があります。

家の入口や、勉強部屋など大切な部屋の入口に、目より高い位置に貼り付けます。
大きなお寺や、神社などでも購入できるほか、自分で書いて貼ってもいいそうです。

立春大吉とは、立春当日に、これからの一年が良い一年となるように祈願して、禅寺の入り口に貼るお札の文言です。

お札へ縦書きにこの文言を書くと左右が線対称になることがわかります。反対側から見ても読めるのですが、それにまつわる鬼の話があります。

ある時、立春大吉のお札が貼ってある屋敷へ鬼が入ってきましたが、ふと後ろを振り返って、門に貼ってあった立春大吉と書いた札を見るなり、「おや、これはさっき外から見た札だ。ということはまだ俺はこの屋敷の中へ入っていなかったのか」と言って、鬼は屋敷の中に入るつもりで、実際には入ってきた門を出て行ってしまったんだそうです。

一年の始まりに、招運来福を願う意味があるとされ、この逸話のように門をくぐって家に入ってきた鬼もこのお札を見ると出ていくのだとか。

節分

正しくは立春前日の行事ですが、大みそかと元旦のように、節分と立春は密接な関係があります。立春の日が変動すれば節分の日も変わります。

古来、季節の変わり目には「邪気が生じる」と信じられていたため、豆まきをしたり、柊の枝にイワシの頭を刺したりなどの行事で鬼を追い払います。

節分までに厄年厄除けは済ませましょう。

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魔滅(まめ)

節分の豆まきの風習の起源となった言葉として魔滅(まめ)という大豆の表し方があります。

大豆には、病気や災いなどの「魔」を滅ぼす力があると考えられていたので、節分の夜に「鬼は外、福は内」と豆をまくのもこのためです。

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