文月は「ふづき、ふみづき」と読み、その意味・由来・語源には諸説あります。なかでも、「文被月(ふみひろげづき、ふみひらきづき)」が略されて「文月」に転じたという説は有力です。
この文被月とは、書道の上達を祈って、短冊に歌や願い事などを書く、七夕の行事にちなんだ呼び方だといわれています。奈良時代に中国から伝わった七夕といわれてますが、古来日本にも起源があるのかもしれません。宗像大島には「天の川」があり、その川を挟み、織姫神社と彦星神社があります。
ほかにも、収穫が近づくにつれて稲穂が膨らむことから「穂含月(ほふみづき)」「含月(ふくむづき)」が転じて「文月(ふづき)」になったという説、稲穂の膨らみが見られる月であることから「穂見月(ほみづき)」が転じたという説もあります。
夏の二十四節気 夏至の圓應寺の行事
夏至は地方によって様々で、関西ではこの日にタコを食べる習慣があり、関東地方では焼き餅をお供えたりします。
沖縄では、この頃に吹く季節風を「夏至南風」といいます。この風が吹くと、梅雨が明けて本格的な夏の訪れるそうです。
・半夏生(はんげしょうず)7月1日頃
半夏が生え始める頃。田植えを終える目安とされました。「半夏」は「烏柄杓」(からすびしゃく)の異名。
半夏生
夏至から数えて11日目の雑節。この時期に半夏という薬草が生えることから半夏生といい、田植えを終える目安とされています。
また、関西地方ではタコの足のように大地にしっかり根付くようタコを食べ、近畿地方では収穫した小麦で「半夏生餅」を作って田の神に供えるなど、半夏生ならではの風習があります。
半夏生の5日間は働くことを忌み、天から毒が降るので井戸にふたをし、この日に採った野菜も食べてはいけないといわれました。また、ハンゲという妖怪が徘徊する(三重県)、竹の花を見ると死ぬので竹林に入ってはいけない(埼玉県)など、様々な物忌みが行なわれていました。
これは、田植えで疲れた体を休めるための昔の人の知恵だといわれています。
7月 1日 月 圓應寺寺子屋 【お香教室】
7月 2日 火 13:00 ~響の瞑想(meditation)~圓應寺 読誦行
夏の二十四節気 小暑の圓應寺の行事
暑さがどんどん強くなっていくという意味があり、この頃から暑さが本格的になってきますが、梅雨の終わる頃で、集中豪雨が多く発生する時季でもあります。
この日から暑中見舞いを出し始めます(正式には大暑から)。梅雨が明け、強い日差しと共に気温が一気に上がる時季のため、体調を崩しやすくなる頃でもあります。天気予報やニュースで「小暑」という言葉を耳にしたら、本格的な夏を迎える合図だと思って下さい。
暑さを乗り切るために、しっかり食べて 体力をつけておきたいですね。この頃は蓮の花が咲き始める頃でもあります。少し風流に蓮観賞に出掛けてみるのもいいですね。午後には花がしぼんでしまいますので、行かれる時は朝の早い時間に。
暑中見舞い
お盆の前に贈り物を持って直接訪問した名残りで、訪問するかわりに挨拶状を出すようになったのが始まりだといわれています。
出す時期は小暑から立秋の前日まで。正式には大暑からという説、夏土用の間に出す説もあります。
この期間であっても梅雨の間は控え、梅雨明けした後に出すのがよいでしょう。日付は書かず「〇〇年 盛夏」「〇〇年 〇月」とします。
立秋以降は残暑見舞いになります。
・温風至(あつかぜいたる)7月7日頃
熱い風が吹き始める頃。温風は梅雨明けの頃に吹く南風のこと。日に日に暑さが増します。温風とは湿った空気が山を越え、乾いた温かい風となって吹き降ろすフェーン現象のことを表しているとも言われています。
七夕
旧暦の7月7日の夜に行われる行事。
星祭りとも呼ばれる、五節句の1つです。
中国に古くから伝わる、牽牛星(けんぎゅうせい・わし座のアルタイル)、織女星(しょくじょせい・こと座のベガ)の伝説に基づいた星祭りの説話と日本古来の農耕儀礼や祖霊信仰と結びついたといわれています。
※月遅れの8月7日に行う地方もあります。
現在は7日の夜の行事になっていますが、本来は6日の夜に、短冊をつけた笹竹を軒下に飾り、7日の朝に川に流します。
※環境に配慮し、海や川に流すのはやめ、それぞれの地域の規則に従いましょう。お焚き上げをしてくださる神社もありますので、ご近所の神社に尋ねてみてください。
願い事を短冊を書いて笹竹に吊るす風習がありますが、これは、竹竿に糸をかけて裁縫や習字の上達を星に祈るとかなえられるという、中国の乞巧奠(きつこうでん)の習わしからきているようです。
平安貴族たちが、これをまねて、梶の葉に歌を書いたのが始まりです。
江戸幕府は七夕を五節句の一つとし、幕府の式日と定めました。
大奥では、瓜・桃・菓子などを白木の台に盛り、その四隅に笹竹を立て、詩歌を書いた短冊や色紙を結びつけました。
それが一般の人々の風習として広まり、文筆や針仕事の上達を願いを書くようになったようです。
7月 7日 金 11:00 弁財天大祭2024
7月10日 「四万六千功徳日」観音菩薩さまのご縁日
7月10日 水 14:00 ~武の瞑想(meditation)~ 拳禅一如
・蓮始開(はすはじめてひらく)7月12日頃
蓮の花が咲き始める頃。優美で清らかな蓮は、天上の花にたとえられています。水底から茎を伸ばし、水面に葉を浮かべ、綺麗な花を咲かせる蓮は花が開いてから四日目には散ってしまいます。
7月 14日 日18:30~静の瞑想(meditation)~圓應寺マインドフルネス浄土禅『観音慈悲』
7月15日 月 海の日
海の恩恵に感謝すると共に、海洋国日本の繁栄を願う日。
7月15日 月 9:30 ~淨の瞑想(meditation)~ ココロを磨く、整える 作務
7月15日 月11:00 圓應寺 施餓鬼会法要(檀)
圓應寺では、7月中旬から8月15日までの期間、地獄極楽絵図を本堂に掛けまして、ご参詣の皆さまに拝観できるようにいたしております。
この地獄極楽絵図には、臨終を迎えて、七日七日に裁かれ、遅くとも四十九日にはどの世界に生まれ変わるかの六道輪廻の様子や地獄、極楽の世界が描かれています。
・鷹乃学習(たかすなわちがくしゅうす)7月17日頃
鷹の子が飛ぶ技を覚え、巣立ちを迎える頃。獲物をとらえ一人前になっていきます。独り立ちができるよう、飛び方を覚え、獲物の捕り方を覚え、「独り」ということを一から学びます。
夏の二十四節気 大暑の圓應寺の行事
梅雨明けの時季で、夏の土用もこの頃。いよいよ本格的な夏の到来です。大暑って文字を見ているだけで汗が噴出してきそうな名前ですね。最も暑い頃という意味ですが、実際の暑さのピークはもう少し後になります。動物園の白くまたちへの氷のプレゼントや打ち水などのイベントは、この大暑の日に合わせていることが多いようです。
打ち水
大暑の日に合わせて、各地で行われる打ち水のイベントも、もう恒例行事となりましたね。
打ち水とは、道路や庭に水をまいて土埃を防いだり涼を得たりすることで、昔からの伝わる生活の知恵です。
もともとは神様が通る道を清めるためのものでしたが、江戸時代には、主に涼を得ることが目的となりました。
・桐始結花(きりはじめてはなをむすぶ)7月23日頃
桐の花が実を結び始める頃。桐は箪笥や下駄など暮らしの道具に欠かせないものです。桐は、伝統的に神聖な木とされ、豊臣秀吉などの天下人が好んだ花であり、現在も日本国政府の紋章として使用されています。
土用
土用の期間は、土を司る土公神(どくしん・どくじん)という神様が支配するといわれ、土を動かしてはいけないとされてきました。今でも、家などを建築する際、土を掘り起こしたりする基礎工事などは土用の期間をはずす方が多いようです。
土用は季節の変わり目ですから、農作業で体調を崩さないようにとの戒めもあると思われます。
土用の丑の日 2023年7月24日(月)8月 5日(金)
夏の土用は、1年の中で最も暑さが厳しいとされる時期にあたるため、江戸時代にはこの期間の丑の日を「土用の丑の日」と重視し、柿の葉などの薬草を入れたお風呂に入ったり(丑湯)、お灸をすえたり(土用灸)すると夏バテや病気回復などに効き目があるとされていました。
年によっては、土用の期間に丑の日が2回訪れることもあります。この2回目の丑の日を「二の丑」といいます。
夏土用
・暑中見舞いを出す。
・衣類や書物の虫干しをする。
・梅干しの天日干しをする。
・薬草などを入れたお風呂に入る。
・うなぎや梅干しなど「う」のついたものを食べる。
7月24日 水 14:00 ~武の瞑想(meditation)~ 拳禅一如
7月 27日 土 和流ルネッサンス俱楽部主催 和流縁日
・土潤溽暑(つちうるおうてむしあつし)7月28日頃
土がじっとりとして蒸し暑くなる頃。蒸し暑いことを「溽暑(じょくしょ)」と言います。私たちは、この暑さを打ち水などでしのぐことしかできませんが、木や草花は緑をますます濃くして夏を歓楽しているようです。