卯月の由来は、卯の花が咲く月「卯の花月(うのはなづき)」を略したものというのが定説となっています。
他説には、十二支の4番目が卯であることから「卯月」とする説や、稲の苗を植える月であるから「種月(うづき)」「植月(うゑつき)」「田植苗月(たうなへづき)」「苗植月(なへうゑづき)」であるとする説などもあります。
また卯月の「う」は「初」「産」を意味する「う」とも言い、年の循環のはじめに北方へ帰る渡り鳥の群れ飛ぶ「羽」音でもあります。
春の二十四節気 春分 の圓應寺の行事
・雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)3月30日頃
春の訪れを告げる雷が鳴り始める頃。「春雷」(しゅんらい)は「虫出しの雷」とも呼ばれています。
春の二十四節気 清明 の圓應寺の行事
清明は「清浄明潔」の略で、万物がけがれなく清らかで生き生きしているという意味です。花が咲き、鳥は歌い、空は青く澄み、爽やかな風が吹き、すべてのものが春の息吹を謳歌する頃。各地でお花見シーズンを迎えます。
・玄鳥至(つばめきたる)4月5日頃
燕が南の国から渡ってくる頃。「玄鳥」(げんちょう)とは燕の異名です。
4月 7日 日 11:00 福岡はなまつり「光とさくら願い文」
4月 9日 火 13:00 ~響の瞑想(meditation)~圓應寺 読誦行
・鴻雁北(こうがんかえる)4月10日頃
雁が北へ帰っていく頃。雁は夏場をシベリアで、冬は日本で過ごす渡り鳥です。
4月10日 水 14:00 ~武の瞑想(meditation)~ 拳禅一如
4月11日 木 11:00 弁財天月法要・お経の勉強会
4月14日 日 18:30 ~動の瞑想(meditation)~圓應寺 礼拝行 『虹始見』
・虹始見(にじはじめてあらわる)4月15日頃
雨上がりに虹が見え始める頃。淡く消えやすい春の虹も次第にくっきりしてきます。
「虹始見」は、雨の後に儚く消えてしまう淡い虹が出始める頃をいいます。「虹」の字は、「虫」(へび)+「工」(つらぬく)。中国では、虹を空にかかる大蛇や竜の一種と見なす風習や伝説が多く、龍虹という地名もあります。オーストラリアや北アメリカ、西アフリカでも同様の伝説が知られ、 日本でも「天竜川」という川の名は 川が曲がりくねっているのは虹のヘビが川を作るからという伝説で付けられたそうです。
また、天下人・徳川家康がお生まれになったとき、城の上に黒雲が渦巻き、風を呼んで金鱗の竜が姿を現したそうです。まさに「王は竜蛇から生まれる」。
江戸幕府初代将軍・徳川家康公は、1616年の4月17日、75歳で亡くなりました。実は、圓應寺では江戸期にこの日を縁日として家康公のお祭りを催していたそうです。
家康公ののぼり旗は有名な「厭離穢土 おんりえど 欣求浄土 ごんぐじょうど」です。
この穢れた現実世界(戦国の世)を離れて極楽浄土(太平の時代)すなわち仏の世界を心から喜んで願い求めるということです。浄土宗には引導の際、松明を1本を落とし(厭離穢土)、残る1本(欣求浄土)で円を描く作法があります。
4月15日 月 9:30 ~淨の瞑想(meditation)~ ココロを磨く、整える 作務
春の二十四節気 穀雨 の圓應寺の行事
春の柔らかな雨に農作物がうるおうという意味です。この時期に農作物の種をまくと、雨に恵まれ、よく成長するといわれています。
・葭始生(あしはじめてしょうず)4月20日頃
水辺の葭が芽吹き始める頃。葭は夏に背を伸ばし、秋に黄金色の穂をなびかせます。
4月24日 水 14:00 ~武の瞑想(meditation)~ 拳禅一如
・霜止出苗(しもやみてなえいずる)4月25日頃
霜が降りなくなり、苗代で稲の苗が生長する頃。霜は作物の大敵とされています。
4月28日 日 18:30 圓應寺 写経写仏会
・牡丹華(ぼたんはなさく)4月30日頃
牡丹が大きな花を咲かせる頃。豪華で艶やかな牡丹は「百花の王」と呼ばれています。
牡丹華とは、牡丹が開花し始める頃。美しく、存在感があり堂々としている牡丹は「百花の王」そして時としてお釈迦様として例えられる「百獣の王」は獅子。
百獣に君臨する王といわれる無敵の獅子でさえ、ただ一つだけ恐れるものが我身の体毛の中に発生し、増殖し、やがて皮を破り肉に食らいつく「獅子身中の虫」です。
しかし、この害虫は、牡丹の花から滴り落ちる夜露にあたると死んでしまいます。そこで獅子は夜に、牡丹の花の下で休みます。まさに「唐獅子牡丹」。
獅子にとっての安住の地が、そこに在ります。「獅子身中の虫」とは、内部にいながら害をもたらす者や、恩を仇で返す者のたとえなのです。
「あなたにとって、依所となる安住の地はどこでしょう。」
「あなたの中のこの混迷による疲れたココロこそ獅子身中の虫ではないのでしょうか。」
自我の奥にある『もう一人の自分』、の調整をしてこれから長期的に取り組むべき未来への最善を丁寧に進みましょう。